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ココナッツオイルで本当に痩せるのか・マスメディアに騙されない健康ネタ

先日世界ふしぎ発見で「ココナッツオイルがダイエットに良い」と言っていたので、家人が「ココナッツオイルを買いに行きたい」と言い出した。


まぁちょっとまて、テレビでやった後だから今品切れだろうし、何か安価で代替になる物があるかもしれないから探してやろう。

 

テレビの内容は
現代人は原始人と比べ炭水化物を摂り過ぎで、昔はもっと脂質を取っていた。
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸だからケトン体になりやすくダイエットに良い。

 

日本人の悪いところとして、このテレビを見るとみんな
「炭水化物を断ってココナッツオイルを飲もう」
と思う。

その間の理屈にまで考えが及ばないから、商品棚からココナッツオイルだけが消える。
近所のスーパーで置いてあるのかどうか見に行ったら、ご婦人が店員さんに「ココナッツオイルは置いていませんか?」と聞いているところだった。

<ココナッツオイルがなぜ良いのか>
まず、体がエネルギーとして使うのは炭水化物を分解したブドウ糖
脂質を分解したケトン体(数種類の物質の総称)である
体の中での優先順位はブドウ糖が先に使われ、ブドウ糖が無くなったらケトン体が使われる。
さしずめ、ブドウ糖は早く効く粒、ケトンは脂肪として体に蓄えられていたものなので長く効く粒、と言ったところだろう。
現代人は炭水化物の「摂り過ぎ」で、ブドウ糖ばかり使われてケトン体が使われないから、脂肪としていつまでも蓄積されたまま。
その悪循環を解消しようということで、ここでココナッツオイルの登場だ。

 

ココナッツオイルはその分子構造から「中鎖脂肪酸」と呼ばれる。
最近サラダ油でも中鎖脂肪酸入りというのを良く聞く。トクホになっていた。

 

中鎖脂肪酸は腸で吸収された後、血液に入り門脈を通り肝臓へ届いてケトン体になりエネルギーになる。
一方ふつうの油・長鎖脂肪酸は、分子構造が長いため吸収された後はリンパを通って全身を巡り、脂肪として蓄積された後必要に応じケトン体に変換してエネルギーとして使われる。

要は中鎖脂肪酸は脂質でありながら体に蓄積されるのではなくすぐ使われると言うわけだ。
更に、ケトン体が血液中にあるとケトン体回路が働き、既に蓄積していた体脂肪も燃焼して使われるようになる。
これがココナッツオイルがうたう痩身効果。

<中鎖脂肪酸が脂肪の燃焼を助ける>
ではその働きをするのは「ココナッツオイル」だけなのか。
中鎖脂肪酸は他に「パーム油」「ヤシ油」「牛乳」などに含まれる。
「含まれる」はどれぐらいの割合なのか
ココナッツオイルは含有量100%か?
量としてどれだけ摂取すれば効果があるのか
先日店頭で見た「中鎖脂肪酸」を含む市販のサラダ油は14g中1.6gが「中鎖脂肪酸」(その他のほとんどは長鎖脂肪酸)であった。

<ココナッツオイルだけではエネルギー過剰の問題はクリア出来ていない>
ココナッツオイルを飲んでおけばダイエットになるというのは間違いである。
結局食事の量や内容が変わらなければ「エネルギーが余る」ばかりか「ココナッツオイルを摂った分、エネルギーが増えている」。

 

エネルギーが余るのはなぜか
摂り過ぎ・使わなさすぎ、需要と供給が一致していないからである。

 

楽して痩せたいと思い飛びつかせるが、エネルギー消費量を変えないのであれば結局摂取方法を変える必要がある。
食べないのではなく、より効率的な食事方法をというのが「糖質制限」の考え方だが
イコール「炭水化物を取ってはいけない」と勘違いしている人が多い。

 

「糖質制限は食べなければいいから楽」ではなく、
食べるために、「どのように食べるか」という面倒くさいことまで考えなければいけないのが糖質制限である。

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家族には
「そもそもエネルギー過剰が問題なのだから、食物繊維は油分を吸着して体に吸収されにくくする働きもあるしお腹の調子もよくなって停滞しなくなって体重も落ちるだろうし何よりビタミンもたくさんとれて肌に良いから、野菜を良く噛んで食べておけ」
と言っておいた。

 

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